「一室一灯照明」では、どうしても部屋全体が平坦な印象になりがちです。
「多灯分散照明」プランでは、インテリアの表情に変化をつけながら、節電・防災にも役立ちます。
工事が不要で、すぐに多灯分散方式にできる方法も紹介します❗️
Contents
適切な照明を設置する
ダクトレールがあれば工事なしで複数の照明を設置できる
飲食店や雑貨屋さんに行くと、一本のバーに複数のスポットライトや、ペンダントライトを取り付けているのを見かけます。
ダクトレール、またはライティングレールと呼ばれるものです。
シーリングライトの接続部に取り付けられる、簡易ダクトレールも販売されています。
これを使えば、工事を頼む必要もなく、自分の気に入ったデザインのライトを取り付けられます。
間接照明を加える
多灯分散方式では、あかりを主照明一つに頼るものではないため、適所に必要な間接照明を配置します。
リビングでは…
- ソファの横などに、手元に必要な光が届くよう、高めのフロアスタンドを置く🛋
- テレビの背後にホリゾンタルライトやラインライトで明るさを補う
これだけで、主照明一つに頼らず、より華やかな雰囲気になります🌷
スポットライトを使う場合は、光がまぶしく感じないよう、壁や天井へ向けます。
直接、光が目に当たらないようにするのがコツです。
壁に飾った絵画を照らしたり、雑貨や観葉植物などに光を当てると、やわらかな陰影ができます。
熱を発しないLEDのライトであれば、植物や雑貨が色褪せたり、変形したりする心配もなく、電力の消費も抑えられます。
暗がりができる場所には…
- キッチンやダイニングの足元などには、ロースタンドを置く
- 廊下など、足元だけを照らしたい場所には、フットライトが便利
電池式のほか、コンセントに直接差すフットライトもあり、通路のジャマになりません。
人感センサー付きのタイプなら、節電効果も期待できます。
タタミコーナや和室には…
- 低い位置にあかりを置くと、落ち着ける空間になる
寝室にはブラケットライトを、頭の位置からやわらかく照らします。
目に直接光が入らないので、眠りの妨げになりません🛌
光の高さで印象が変わる
- 光の位置が高いと…視線が上に向く。非日常的で解放感がある。
- 光の位置が低いと…低い座り姿勢でリラックス感がある。足元が照らされ安心感がある。
自然の光も活用する
室内の照明プランを考える際に、外から取り込める「自然光」も活用できる間取りを作ることができれば、明るさも増し、昼間の節電にも繋がります。
夏季の直射日光の照度は10万lx(ルクス)にもなり、室内での窓際でも、約2000lxになります。
この自然光を最大限に活用できるプランを考えることが重要です。
また、自然光を活用することは、昼と夜とで部屋の雰囲気を変えていくことができるメリットがあります。
多灯照明で、災害に備える
転倒しづらいローライト
目線より低い位置を照らすロースタンドや間接照明は、機器の転倒による危険が少ないです。
背の高いスタンドライトや、吊り下げるペンダントライトは、大きな地震の際、揺れや落下の危険があります。
それぞれ、個別に固定しておく必要があります。
電池式・充電式のあかり
停電になった場合は、電池だけで使用できるフットライトやスポットライトが活躍します🔋
ソーラー充電式ライトであれば、電池の交換も必要ありません。
昼間に太陽光で充電しておけば、夜にはあかりを灯すことができ安心です。
アウトドア用品などとして普段使いもでき、平常時からも節電に繋がります。
アロマキャンドル
普段使いできるものとしては、アロマキャンドルも災害による停電時には役立ちます🕯
キャンドルのあかりやアロマの香りは、疲れを癒してくれます。
あたたかい光でリラックス効果を得られるため、非常時以外にも使うことができます。
キャンドルの背後にミラーを置き、光を拡散させるインテリアにもなります。
あかりの大切さ
あかりの灯らない真っ暗な部屋では、誰でも不安を感じてしまいます。
だからと言って、ただ闇雲に照明を増やせばいいと言う訳ではありません。
どの空間をどのように演出したいか想定しながら、照明を選んでいく必要があります。
間取りを考える段階で、窓の配置や壁の位置など、自然光もしっかり利用できる形にすることが重要です。